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応募書類の書き方-社会人の求職論(1) [会計学学習]

 学校を卒業後,いったん企業・団体などの職場に勤めたものの,何らかの事情で退職するようなケースがある。そういった人が社会復帰するときは,求職(再就職)活動する必要がある。私がいろいろと体験したことをもとに「社会人の求職論」とシリーズにしたいと考えた。

 求人に対する応募の形式は次の3つが多い。多いケース順で列挙すると次の①~③である。
①書類選考:履歴書,職務経歴書,自己PR文などの応募書類を郵送させる。
②mail応募で選考:メールフォームやe-mailの添付ファイルなどで,応募データを送信させる。
③履歴書,職務経歴書,自己PR文などを持参させて面接をさせる。

 このうち,①と②では書類選考を面接の前に行っている。求職者からみると,書類選考を通過しなければ面接のチャンスすら与えられないということになるため,応募書類の書き方は重要である。

 履歴書はよく知られていて,履歴書の用紙に履歴書の書き方などのリーフレットが添えられていることが多い。そのため,私は職務経歴書の書き方を中心に述べてみる。

○職務経歴書とは何か
 職務経歴書というのはこれまでやってきた業務の内容を詳しく面接担当者に伝えるものである。履歴書の記入というのは簡単であるから,履歴書で伝えきれないものを書くと市販の転職活動についての図書などでは定義されている。
 私は,職務経歴書というのは「自分(求職者)という人物について書かれたパンフレット」というふうに考えている。なるべく分かりやすく,自分を採用するとこんなにいいことがありますよ,と面接担当者に伝えることが大事である。
 職務経歴書が求められるようになったのは,面接担当者が「この人は何ができるのか」というのを知りたがっているのである。従来よりも面接担当者が合理的になっていると考えればいいのだろう。

○職務経歴書で用いる機器,用紙
 パソコンと文書ソフト,プリンターが必要である。そろえられないときはフラッシュ・メモリーやCDRなどを持参して,ビジネス・コンビニを利用するといいかもしれない。漫画喫茶では紙に出力できないので,データ作成に活用できるが,用紙に出力が難しい。用紙も選べない。
 職務経歴書は「パンフレット」なので,薄いPPC用紙などで印刷するよりも,上質の用紙の方が相手に印象がよいだろう。また上質の紙を使うのは,求職者自身のためでもある。薄い紙で作成するよりも,上質の用紙を使って応募する方が,気迫や真剣味が出るというもので,自尊心が失われなくてよい。

 用紙として,私が使ったのはアピカ製「インクジェットプリンター用紙 スーパーハイグレード 両面印刷用」(A4,20枚入り,650円)である。片面にしか印刷しないのだが,両面印刷用のこの用紙は紙厚が0.23ミリもあるため,しっかりとしたものである。私は片面印刷用の上質紙は紙厚が足りないと思えた。そこでこの両面印刷用を使った。

 なお,アピカというのは文房具のノートなどを作っている会社である。児童・生徒向けなためか,同じ価格帯の他社製品に比較して,非常に書きごこち,紙質が良質な製品を作っているようだ。アピカは地味だが努力しているメーカーである。私は履歴書についてもアピカ製を愛用していたが,それは万年筆で書くときに,その書きごこちが最も優れているからである。

 なお,このアピカ製「インクジェットプリンター用紙 スーパーハイグレード 両面印刷用」は650円と価格が高いため,私は何度も安い普通の用紙で印刷の出力をしてみて,印刷内容に間違いがないかどうか,校正を重ねて,実際に応募するデータだけを印刷するようにしていた。

 職務経歴書の枚数としては2枚ぐらいが普通だろう。私はたいていのケースで,「経歴の概略」「職務経歴」「志望動機」「保有する資格・技能」「自己PR」という5つの項目を立てた。

1.「経歴の概略」
 職務経歴書を読む面接担当者に,私の経歴はこうで,今こういう状態ですよと簡潔に要点を書く欄である。私は5-10行で書いた。履歴書にブランク期間があるときはその理由を予めここに書いておくとよい。家庭の事情や病名などプライバシーに関係するときは,どこまで書くかは本人次第である。

例 私は平成10年4月にA株式会社に入社して,3年3か月の間,経理事務などに携わっていました。A株式会社はP市に本社があり,社会人向けの教育事業を行っている企業です。仕事が好きで,人間関係も順調でした。社会保険事務なども任されるようになりました。ところが,(激務/長時間労働/持病/家庭の事情)のため,(健康を損ない/家庭の事情に集中せざる得なくなり)勤務を続けるのを断念いたしました。その後,(資格取得のための学校に通学/稼業の手伝い/家事手伝い/ボランティア/アルバイト)などを経て,目下再就職活動をしています。

 さまざまな書き方があるので,友人,知人や就職カウンセラーなどに指導を仰ぐといいだろう。

2.「職務経歴」
 私は履歴書と対応して,西暦ではなく元号を用いて書いた。入社,退社の年月日とともに(1)(2)・・・として,行った業務内容を書いた。なるべく具体的に,データなどを数字に表して書くといいようだ。


平成10年4月 A株式会社に総合職として入社
         P部に配属され,次のような業務を担当した
          (1)経理ソフトを使って,営業部経費の処理
          (2)・・・・・・
平成13年7月 A株式会社を一身上の都合で退社

3.「志望動機」
 履歴書の「志望の動機」欄とほぼ同じものにする。これは素直に書くとよいだろう。

4.「保有する資格・技能」
 こういうことができますと,明確に書いた方がいいようだ。
例 【経理関係】 経理ソフトウェアZの取り扱い可。珠算2級。
  【パソコン関係】 WindowsXp/Me MacOSX などパソコンできます
 


5.「自己PR/セールスポイント」
 私はこういう性格で,仕事はこういう気持ちでやってきましたと書くといいだろう。自分のモットーは「正確に仕事をする」「人と協調して仕事をする」です,などでもいいかもしれない。
 自分の性格をよく把握する必要がある。華やかさがあるときはそういう風に書く。地道な性格だからといって,それが企業に不要であるということはない。いい加減な性格の社員が多くて,地道な性格の人が欲しいと考えている企業も多い。

○職務経歴書の形式面
 A4 版の用紙2枚にわたって書くのが普通で,片面印刷がよいようだ。私は文書ソフトのWordを使って書いた。
 文字の大きさは11.5や12ポイントを使うといいだろう。理由としては面接担当者の老眼の影響を防ぐためである。職務経歴書は意外に文章量が多い。小さな文字では高齢者にストレスである。少なくとも朝日や読売など高齢者向けに字が大きくなった新聞活字と同じぐらいか,それより大きいのが好ましいだろう。
 またゴシック・太字にするとさらに文字が明確になる。

○職務経歴書は折らない
 応募するため,定型の封筒に入れるために,3つ折りなどにする求職者が多いようだ。自分の職務経歴書をせっかく努力して作成したのに,折ってしまうのはのはもったいないし,何となく自分としても悲しいものである。自信を持って応募するためには,職務経歴書を折ってはいけない。
 そこで私はクリアファイルに入れて,A4を折らずに入れることができる定形外の封筒の封筒に入れた。郵便代が定型の封筒よりかかる。定型のときは80-90円だが,定形外だと140-200円である。ほかに厚紙などに入れる方法があるが,クリアファイルに入れると,応募書類返送時にそのまま戻ってくることがあるので,別の応募のときに再利用した。

○職務経歴書,履歴書などの応募書類は郵便局の窓口で出す
 重さをはかりで計って,郵便料金を計算して,その分の切手を貼って,ポストに入れるという作業を私はやっていた。速達のときは270円の速達料金を加算していた。これもポストに入れてよい。
 ところが,フリーター向けの就職セミナーで,ある民間企業の講師が,応募書類は郵便局の窓口で出すように指導していた。理由としては切手代が不足すると,返送されてくるので,応募期日に間に合わなくなり,応募自体を断念しなければならないからという万一のことを防ぐためであるという。
 昼間に地元の郵便局に行くと,「ああ,この人は無職なんだ」と職員に思われるようで,私は恥ずかしかった。ところが,郵便窓口にいる女性は,パートで,自分と同じような立場である。別に恥ずかしいことはない。
 私はできる限り求人を見つけるとその日か,翌日までに応募していた。郵便局は午後5時までの受付なので,その時刻に間に合わないときや,土日祝日などは集配局(本局)まで行った。

○応募書類を郵送した日は記録しておく
 表にして,一覧にして,まとめておく。連絡があった日,面接の日なども記録しておく。初めは書類が通過しないので,落ちこんでしまうが,1社面接になると自信がつくものである。

○応募時には応募書類をすべてコピーしておく
 コンビニなどで,添付状,履歴書,職務経歴書,自己PR文などの応募書類をすべてコピーしておく。50-60円かかる。これはホッチキスで一緒に留めておいて保存する。書類が通過したときはそれを持参すると,面接担当者が何を読んで質問しているか,よく分かって心の余裕ができる。


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