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英検の出題の狙い [英語学習(英検1級)]

 英検1級に合格しないので、理由を検討してみた。英検はReading, Listening, Writingの3分野が問われる。自分の点数の推移を見ると、Listeningは変動があり、Writingは比較的点数が良い。Readingは悪い。語彙問題が特に苦手である。

 なぜ語彙問題の配点がReadingの60%にも達するのか奇妙である。語彙問題が出題されるのは構わないが、配点の大部分を占めるのはおかしいだろう。しかもこの語彙問題は文脈での推測では正解を導けない。憶えているかどうかが勝負である。

 本来は読解問題に高い配点があってしかるべきである。英米では留学生や移民者などへ英語教育で、辞書を使わせず、文脈から意味を推測するように促している。難易度が高い単語を暗記させるということに力は入れていない。

 ここで経営学的に英検のドメインを冷静に考えてみよう。英検発足当時、旺文社の代表取締役が英検の理事長になったそうである。英検=旺文社と考えてよい。代表取締役は赤尾という人で、豆単の出版をヒットさせた。英検=旺文社=赤尾=豆単なのである。

 もちろんいまどき豆単は使われていない。しかし豆単の後継、または類似の単語集は旺文社でも他の出版社でもよく売れている。

 旺文社の半世紀以上前の成功体験がもろに英検のドメインになっている。幾度か出題方式が変更になっているものの、こうしたドメインは変わらない。それはReadingにおいて配点が読解問題を上回る60%になっているからである。

 英検1級では試験問題に日本語は排除されている。全て英語である。それにもかかわらず旺文社の英検1級のパス単という単語熟語集(いわば豆単)には英語に日本語訳が付いて、とても奇妙である。ここにドメインが変わらないということがよく理解できる。

 英検1級に合格するにはこのパス単を中高生のようにAから順に憶えるしかない。もちろんこうした無味乾燥な勉強はやりにくいので、英検1級が難関になっているのである。

 私は翻訳では英英辞書を使い、使いなれている。こうした利点が生かせないか考えた。

 取り組んでいるのはフラッシュカード作成である。表面にパス単の単熟語を使った英文を記し、裏面に単塾語の定義を記す。日本語は記さない。英文も定義も英英辞書から引っ張る。英英辞書のオンライン版からエクセルにコピペしてリストを作成する。フラッシュカード用の印刷用紙を使い、エクセルのリストから制作する。

 フラッシュカードの表面を見て、英文の意味が分かれば、単熟語が分かったことになる。だから勉強ではどんどんめくっていく。フラッシュカード制作には時間がかかる。しかしフラッシュカードそのものは非常に能率よく勉強できて、しかも飽きない。

 制作していて気付いたのは英検1級の単熟語とはいえ、ほとんど学習用英英辞書に掲載され、しかも英文例も豊富であるということである。

 学習用英英辞書というのは利用する学習者にdefiningをさせる。英語で単熟語の意味を自ら掴ませるという知的プロセスを促してくれる。こうした面白さがないと、単熟語の学習は続かないであろう。

 英検1級のパス単熟語は2,200語もあり、知らない単熟語がほとんどである。100語のフラッシュカードを1束と数えると、恐らく22束ぐらいになるだろう。しかし2日で1束を作ることができた。続ければ1,2カ月で22束のフラッシュカードを制作できるだろう。3月までに制作を終えたいものである。
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