思考停止、に対抗する [仕事を考える]
■思考停止、とは何か
サラリーマンの生活を続けると、モノを考えなくなるということが多い。いわゆる「思考停止」の状態になる。上司から言われると「ハイ! ハイ!」などと元気良く返事をして、何でもやってしまう。商法に違反する総会屋への利益供与や背任など犯罪性があるような業務命令も受け入れる。
企業犯罪を防ぐために「コンプライアンス」(法令遵守)などが企業の間で取り入れられている。ところが、私の見聞きしたケースでは、「コンプライアンス課」の課員が進んで上司の言われるままに問題のもみ消しなどをやっていた。「コンプライアンス」という意味がまったく分からないようだ。こうなると思考停止の会社員どころか、人類ではなくて“字が読めないサル”なのではないかと疑ってしまう。
私は相当に考える、ということをしてきたつもりだが、それでも体調を悪くして眠っているときなど、あれこれ考えるので、「仕事をしていたときは思考停止をしていたところがある」と認めざる得なかった。
■考えるための方法
○専用の机でノートにモノを書く
ノート(note)や日記という形で、事実や自分の考えを表現していく。
○手紙を書く
相手に対して、事実や自分の考えを表現することで、考える。
○ブログやホームページにアップする
これは不特定多数に対して、事実や自分の考えを表現することによって、考える。
○文章をメディアに発表したり、出版したりする
図書や刊行誌に、事実や自分の考えを表現することによって、考える。
○対話や議論をする
対話や議論に耐えうる相手と話をしたり、議論をしたりする。
■人間は驚くほど考えない
仕事をしていると、考えなくなる。仕事というのは、ある定型的な行動の繰り返しであることが多い。会社員というのはもともとそういうものである。ほとんどの人は工夫したり改善したりするようなことをしないものである。そうすると、仕事では脳の一部の機能しか使わない。考えなくなる。
特に日本では、労働について能率的でない一方で、労働時間や通勤時間が長い。会社員は飯を食って、風呂に入って、晩酌をして、眠ってしまう。休日はゴロ寝だ。思考停止の出来上がりである。
自分の上司が、おサルのようでも、自分も一緒におサルの仲間に入る必要はない。ここではもっとよく考える必要があるのだ。それには上記のような方法がいいだろう。「なんだ、簡単じゃないか」と思われることがあるかもしれないが、それでも実行は難しいものである。
メイさん、日頃の私の問題意識にずばっと切り込んでこられたとてもナイスな記事です。私の部下で、これがまともにできなくて殆どものを考えていないのではないかと思える者がいますが、その部下に日頃から言い聞かせていたことがこの記事には含まれています。ただ、言われた言葉が理解できないのがとても困りものなのですが。
by Sanchai (2005-10-30 17:46)
Sanchaiさんへ コメントいただき、誠にありがとうございました。ビジネス環境の変化が激しく、仕事の上でも、「考える」ということが、重要になっています。部下を「思考停止型社員」から「問題解決型社員」に変身するように、指導したり教育したりするというのは、難しい仕事だと思います。それには上のブログに書いたような方法を試すといいかもしれません。
それに加えて、仕事では“現場”というものがあるでしょうから、部下を“現場”に赴かせて、そこで問題や課題について考えさせるというもの良い方法かもしれません。
何よりも部下の側に「仕事で成功したい」「実績を上げたい」「ライバルに追い付き、追い越したい」などという欲望がなければ、指導しがいがないと思いますが・・・・。そこが大事な点かもしれません。
by メイのかつおぶし (2005-10-30 20:05)