管理する,管理される [仕事を考える]
組織で人をコントロールするとき,人格的に動かすというのが一番難しい。尊敬できるPさんだから,ということで人は動かない。Pさんは組織の長だけど,性格的には幼稚で,精神年齢が低いなどということがある。尊敬の程度もさまざまなので,組織の構成員がPさんの言うことを聞くということは難しい。
大きな組織になると,さまざまな人が統制する側になるため,人格的に動かすというのではなく,もっと合理的な方法を取る必要がある。
いろいろな組織を観察すると,公的な組織の場合は分断して,競争させる。たとえば,中学生を勉強させるには,内申点で評価したうえで,高校の定員を制限して,入試を課す。中学生同士が仲が悪くなったり,いじめが起こってもいいと考える。最近の例でいうと,法科大学院制度などである。学生を評価したうえで,定員を絞り,競争試験にする。
民間組織の場合は,意外なことに借金をさせるのである。サラリーマンで住宅ローンを抱えている人は多い。借金があるので働くという構造にする。コンビニの経営者なども,本部に相当な債務を抱えて,途中で辞めようにも辞められないようにする。
分断して競争させたり,債務を負わせたりする方法が,今の日本で人を統制する方法としてよく用いられる。
出世しようと思わなかったり,現金決済主義で借金を避ければ,日本ではある程度の自由を得られるだろう。
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