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物販の売上急落 [仕事を考える]

 勤務する会社の物販部門の売上高はこれまでの500百万円ほどから200百万円ほどへ急落したらしい。集団退職などがあったためである。またマーケットそのものも衰退期に入っている。

 売上高回復のため、具体策をあれこれ挙げたらしい。マーケット分析や顧客ニーズは分析されていない。それでもあれこれ五月雨式に課題が挙げられていて、解決策として「顔と名前を憶えてもらう」「ラインナップを増やす」という結論になったらしい。

 集団退職があったから、営業マンが総入れ替えになった。確かに顧客から顔や名前は知られていない。しかし顧客がそれらを知ったとしても購入する動機にはならない。顔や名前を覚えてもらうということは購入にほとんど関係ないだろう。

 確かに商品がほとんど変わらず、価格については同業他社とカルテルを結んでいるようだから、差別化優位にもコスト優位にも立てない。だから顔と名前で勝負ということになるのだろうか。顔と名前は価値があり、差別化優位になるのだろうか。顧客から見るとどうでもいいことである。

 また現在のラインアップは1,700アイテムほどで、デッドストックもたくさんある。在庫分析や営業分析もしないで、ニーズも調査せず、再びラインアップをやみくもに増やしたらさらにデッドストックが増えるだけだろう。

 顔と名前を憶えてもらうということとラインアップを増やすのはこれまでもやってきたことだから、何も変わらないのである。

 衰退する組織というのは自滅を早める戦略を取りがちである。傲慢だったり、事業環境の変化を知ることを拒んだりするものである。
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