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繰り返し出会う局面 [日ごろのこと]

 私はなぜか伝統ある組織に関わることが多い。人間としての根っこが保守的、常識的だからなのかもしれない。私は伝統ある組織の一員となり、中身があまり機能してないか、相当に腐っていることを気付き、地位が上がらないのに副代表なことを自らやるか、やらざるを得ないことになる。いわばいつも老木に出会い、そして中身が空洞であることを気付き、一方で老木の意義を深く理解し、老木を支えることになるというわけである。

 伝統、ブランドがあるのだがそこにはどんよりした、不活発な雰囲気があり、しかし最低限の衣食住は確保されている。そこに機能と秩序と革新をもたらそうとする。試みが成功することもあれば失敗することもあり、自滅させることもある。

 こうした生き方がいいのか悪いのか、繰り返し訪れるこうした局面に自分でどう評価していいか分からない。

 伝統ある組織に入れるのだから、ベンチャーに入らざるえなかったり、何もないところでいちから何かを作り上げなければならない立場にいるより、よほど恵まれている。そこには機能が相当に低下しているかもしれないがノウハウと経営資源がまだ残っているのである。

 イーストマンコダック社でデジカメを開発した研究者は会社の命令でデジカメの製品化を断念しつつ、同社に居続けたという。フィルム生産でナンバーワンのイーストマンコダック社はデジカメの勃興で消滅したのだが、消滅の原因を作ったのは自社の研究者なのである。イノベーションのジレンマとして経営学の対象となる。イノベーションというのは豊かな経営資源のある所で生まれやすく、それをどう扱うかはマネジメントの問題と言えるだろう。
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