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企業と責任の乖離 [社会を考える]

 企業と、過労死、過労自殺、ハラスメントなどの責任との間の関係を考えると、企業は不祥事に対して損賠ぐらいはするだろう。しかし人格的責任を全く取らないことが分かる。せいぜい代表取締役が神妙な顔をして謝罪するぐらいなものだ。それも芝居のようなものである。被害者は悔しい気持ちがする。しかし企業の真の姿は人格的責任を取らない法人なのである。

 アダムスミスの時代、株式会社というのは出資者が船の航海に出資し、植民地から搾取する仕事のため船長が仕事を任され、帰港すると出資額に応じて奪取してきた財産を山分けして、解散したという。これが株式会社の起こりである。倫理の面からは株式会社は悪事のための出資システムである。まず目的が正しくないし、悪事の責任が出資者にあるのか、船長にあるのか不明瞭になる。そして航海が終われば人も金も船も消失する。

 株式会社はこのようなものだから、生命身体に関するような取り返しのつかない被害を受けてはいけない。やはり重要なのは被害を受けないことである。

 退職する、転職するという選択肢を選ぶことができなければならない。住宅や車のローンなどがあると、辞めるに辞められず、足元を見られて汚れ仕事を仰せつけ去り、過労死、過労自殺に至るケースは多い。
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