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韓非子の世界 [日ごろのこと]

 韓非子を読むと、王にごまをするあまり料理人がわが子を食材としたり、出世の妨げになると上司が能力ある部下を毒殺したりというとんでもない話が出てくる。王も猜疑心や嫉妬心を制御できない。金銭や出世のためには誹謗中傷、企て、殺人など何でもする人間像や、リーダーシップとは程遠い幼稚な者が出てくる。人間はこうも愚かな者たちだらけなのかと何だか気持ちが暗くなる。

 韓非子自身も外交官として交渉先で、相手国の嫉妬心の塊の官僚に毒殺されたという。韓非子は今でいう著作家であり、相手国の王すら感銘を受けていたというのに。古代のほうがだめ人間が多いのではないかと思うほどである。

 勤務する会社を見ると、地方の中小企業だけあって愚か者が占める割合が高く見える。よくこんなんで通用するな、おまえ何やってんだと叱りつけたいときすらある。しかし韓非子を読むと、古代中国では賢者や忠臣は誹謗中傷の中、私利私欲のため殺害されていたのである。遺族は露頭に迷っただろう。悲劇である。

 そう考えると、私がパワハラに遭っていても大したことはないと思えるのである。

 危機のとき人間は本性を表すというが、社会にはとんでもない奴がいるといことはわきまえなければならない。日ごろから取り締まっている必要があるし、危険の兆しがあればもう遠くに逃げるしかない。悪貨は良貨を駆逐するものである。

 だめ人間がほとんどという社会で賢く生きることが必要で、利用されているようで利用したり、危険の兆しがあれば相手の射程の入らない所へ移ったりして、うまく生きることが重要である。
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