パワハラ相談

　同僚がパワハラについて相談したいというので、社外で会った。この間まで私へのハラスメントに関して、ハラッサーの側に組していたのに虫のいいものである。人間の心というのはこのように利害によってころころと変わり、決して恥じないものである。

　ハラスメントの内容を聞くと、上司に出張旅費の精算が1か月ほど差し止められたり、出張申請の許可が下りなかったりというものらしい。emailのやり取りを見せてもらったが、あまり大したことではない。嫌がらせの意図はあるらしいが、明確ではない。差止られた旅費もせいぜい数万円ほどである。しかし同僚は労働審判等、法的手段を取りたいらしい。

　訴訟費用のほうがはるかに高額になるとと言いつつ、現実的な解決法は呼び出されたらご無理ごもっとも戦略で、平身低頭で上司が望むように釈明して、旅費を支給してもらうといいのではないかとアドバイスした。1対1の時、裏で抗議すればいいだろう。上司の面目を保ちつつ、裏で足を引っ張るのがいいのだろう。見栄っ張りに正面から闘ってはいけない。


　

衰退戦略の研究

　衰退する組織は衰退を早める戦略を取ることがほとんどだ。組織内部では合理性があるのだが、変化した事業環境に対応するには不合理だったりする。しかしあまり深く分析する必要はない。いわば死にゆく人間が身体に悪いものを食べたがるようなものである。理由を問いただしても、修正しようにも、手の施しようがないのである。放っておくしかない。

　勤務する会社も衰退する組織らしく、営業損失を出しているに人員補充をしたり、効果の上がらない投資をやったりしている。戦略とも言えず、方針ぐらいのものだが前例踏襲、旧態依然たるものである。分析しても説明できない。「以前からずっとやっていることを評価もせずそのままやる」戦略なのである。

　衰退する組織は衰退を早める戦略を取ることがほとんどというケーススタディを踏まえて、あまりあれこれ考えないのが得策である。どうやったら衰退が早まるかという最悪の選択肢を想定すると、次の一手が予想できる。