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嘘つき企業 [仕事を考える]

 会社の広告営業では月刊誌の部数をA誌は5,000部なのに2倍以上、B誌は4,900部なのに3倍と主張しているそうである。顧客の中にはマーケティング活動のため、各都道府県別の内訳を出せと要求してくるところもあるようだ。こうした嘘つき営業をするのは誠実な営業とは言えず、営業担当者は苦しいのではないだろうか。しかし考えてみれば営業担当者も経営者と話し合って嘘を創出しているのだから、悪事に陥っているとも言えよう。

 顧客であった人にそれとなく尋ねると、やはり顧客は広告営業で出された部数をもとに契約しているそうである。

 広告売上高は営業利益にもっとも貢献しているから、会社は嘘をもとに営業しているということになる。こうした嘘は長続きしないし、今後顧客が気付いたり、社員がうっかり漏らしたり、社員や退職者による内部告発があったりするかもしれない。事実の販売部数が顧客に明らかになることは最大の経営リスクと言えるだろう。

 発行部数が急落したのだから事実とあまり違わない数字を言い、顧客に理解を求め、広告費の値下げに応じるのが筋であろう。売上高が減少するのだから販管費も減少させ、取締役や社員の数も減少させるしかない。そうでなければ同業他社を買収したり、新メディアを発行したりするという決断をするしかないだろう。

 経営者が先送りしてしまうと、問題はそのままになってしまう。主張している発行部数と実際の部数の乖離が大きくなり、詐欺の程度が大きくなる。

 経営者の在り方次第であるが、過去の経営者は積極的に嘘つき企業になることを選び、現在の経営者もそれを継承している。経営リスクは増大しており、嘘が明らかにならないことが奇妙であり、今後、倒産の原因になるだろう。


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