環境を選ぶ義務

　仕事でも学習でも、人間には与えられた環境や条件があり、いわば所与のものである。生まれつきの環境や条件は悪いが、努力に努力を重ねて大成した…というのは美談であろう。しかし美談でとどまってはいけない。成長するにつれ必ず機会が訪れる。そうした機会を最大に生かして、その時点で最高の環境や条件を求め、さらに良い環境や条件に投資すべきである。

　悪い環境や条件にとどまっていると、環境や条件のほうが本人を放り出すことがある。ステージを変えろと強制しているのである。正当な理由なしに退職勧奨を受けたり嫌がらせを受けたりするなどということであろう。

　逆に環境や条件を確実に悪くする方法がある。住宅や車などの負債を抱えると、稼がなければならないという無意識が働くのか、人が嫌がる仕事に配転になるようである。