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理想の.... [日ごろのこと]

 人間は理想を抱き、立場によって理想の医師、理想の教師、理想の社長、理想の夫、理想の...というものを目指そうということがある。しかし故河合隼雄によると、完全な善、完全な強さは裏切りを誘発するらしい。英雄は戦闘ではなく裏切りによって倒れるという。

 私も今回、理想の...を目指し過ぎたのかもしれない。思わぬ形で裏切られた。裏切った人たちのあさましさを嘆く。しかし冷静に考えてみると、金銭や名誉を失ったわけでなく、ましてや心身を害されたわけでもない。

 他人から見ると、マイナーな分野での、あまり重要に見えない、職業とば別の出来事である。理想の...を目指すことによって生じる自然現象だとすれば、まあこの程度の話で良かったと思ってしまう。

 これに懲りて別の理想の...を目指さないのは何となく寂しい。やはり目標は大きく描いて、理想の...は目指すべきなのだろうが、一方でこうして思わぬ形の裏切りに遭うという覚悟も、またそれが発生したときのエスケープルートも準備しておくことが必要なのだろう。
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複数戦略で良かった [仕事を考える]

 ある研究者が研究テーマを3つぐらいあると、あるテーマが行き詰っても別のテーマは順調なことがあって精神的に保険になるというようなことを記していた。いわばポートフォリオを組むのである。

 私も今回、コンフリクトが生じたが、このこと以外ではむしろ順調であり、決して行き詰ってはいない。何か1つに集中して時間や金銭を投入しているのではない。だから少し落ち込んだが、それが続くということはない。

 相手からすると、いい加減なようで、あるいは信頼していないようであるが、手を抜いていたわけでもない。また実際、それにだけ投入すべきものでなかったのだから、ポートフォリオを組んで良かったなとしみじみ思ってしまう。いい加減の効用というべきか。
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“カッと来る人間” [日ごろのこと]

 合理的な理由もないのに度を越した怒りを示す人間は付き合いにくい。人の話は聞きたくなのだろう。性格的な欠陥があるのかもしれない。

 4月にコンフリクトが生じたが、私のほうが損失を被ることで収めてしまった。損失といっても金銭でない。私からみると機会の喪失であるが、考えてみると機会を失ったことで、その分時間と金銭の節約になる。

 以前、あまり合理的な理由なく怒鳴られたことが少なくとも2回はあった。事情を話して納得してもらったと思ったら、おかしなところで怒鳴りだしたりされたので困ってしまった。今から考えても、そこでどうしてそのように強い憤りが出てくるのか奇妙である。

 無知や勘違いなどが原因にあるのだろうが、今回は私のほうでも残念なところがあり、仕方がない。ささいな行き違いも許せないのだろう。不寛容なのである。

 私のほうから見ると裏切られたな…と思った。河合隼雄の「大人の友情」を読み返してみたりした。裏切りという章がある。

 私は自分では自分と他人の区別はつけている。人間は立場も知性も経済力も異なる。しかし相手が自分と他人の区別がつくとは限らない。親しくなると同一視という心理学的症状を来すことがあるという。自分と他人の区別がつかなくなる。

 同一視は危険で、自分が考えるように相手が考えないと怒り出すという人もいるのかもしれない。思想や価値観を無理に一致させるなどまっぴらごめんで、異なるほうが自然である。私はそういう意味では自由主義者である。
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